Pythonインタラクティブガイド - ステップ1 基本的な文法とデータ型 (3) - str, bool, None
シリーズ - Pythonインタラクティブガイド
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- 本講座「Pythonインタラクティブガイド」は、手を動かしながらPythonプログラミングの基礎を学べる実践的な入門講座です。
- 「スタイルガイド」では、Pythonで読みやすくきれいなコードを書くためのガイドライン(PEP8)を主に紹介しています。
- 各コード例はその場で実行して結果を確認できます。
ページ再読み込みで元に戻るので、自由に試してみてください。
「ステップ1 基本的な文法とデータ型」の続きです。
1.3. 基本的なデータ型
1.3.3. 文字列 (str型)
- 文字列は
str型です。 - 文字列はダブルクォート(
")またはシングルクォート(')で囲みます。
スタイルガイド
- シングルクォートとダブルクォートのどちらを使っても良いですが、プログラム内で一貫性を保つことが重要です。
- 文字列内に引用符が含まれる場合は、別の引用符を外側に使うと読みやすくなります。
- 同じ引用符を内側でも使用したい場合は、引用符の先頭にバックスラッシュ(
\)を挿入する “エスケープ処理” が必要となり、そのため読みにくくなります。
- 同じ引用符を内側でも使用したい場合は、引用符の先頭にバックスラッシュ(
文字列の演算
- 文字列の足し算(
+)を行うと、文字列が連結されます。
- 文字列に数値を掛ける(
*)と、文字列を数値の回数分連結します。
型変換
str関数を使用すると、数値を文字列に変換できます。int関数を使用すると、文字列を整数に変換できます。float関数を使用すると、文字列を小数に変換できます。
- 整数に変換できない文字列に
int関数を適用した場合は、ValueErrorが発生します。
float関数も同様です。
📚練習問題
“Good evening!“の中間のスペースを30個分にした文字列を画面に出力してみましょう。
1.3.4. TrueとFalse (bool型)
- Pythonでは正しいことを
True、間違っていることをFalseで表します。 - これらは ブール値 と呼ばれ 、
bool型です。
- 以下のように条件式が正しい場合に
True、間違っている場合にFalseを返します。
型変換
bool関数を使用すると、入力された値をbool型に変換します。int型の場合、0はFalse、その他はTrueに変換されます。float型の場合、0.0はFalse、その他はTrueに変換されます。str型の場合、 空文字列("")はFalse、その他はTrueに変換されます。
1.3.5. None (NoneType型)
- Pythonにおいて「何もない」「何も値を持たない」状態を表す値が
Noneです。- 以下のような場面で使用されます:
- データ検索の結果が「見つからなかった」状態を表す場合
- 入力値や設定が「何も指定されていない」状態を表す場合
- 処理が「まだ完了していない」状態を表す場合
- 以下のような場面で使用されます:
Noneは唯一のNoneType型です。Noneにbool関数を適用すると、Falseを返します。
📚練習問題
以下のコードの実行結果として正しいものを選んでください:
- “TrueFalseFalse”
- “TrueTrueTrue”
- “FalseFalseFalse”
- “TrueFalseTrue”
1.3.6. その他のデータ型
Pythonには、その他にもデフォルトで使用可能なデータ型(標準型や組み込み型と呼ばれます)として、
複素数を扱うcomplex型や、バイナリデータを扱うbytes型なども存在します。
興味がある方は、組み込み型に関する公式ドキュメント等を読んでみてください。
ここまでのまとめ
- シャープ(
#)から始まる文は、「コメント文」と呼ばれる実行結果に影響しない文。 - 文字列や数値などのデータを画面に出力するには、
print関数を使用する。 - Pythonには、デフォルトで使用可能な以下のデータ型(組み込み型)が存在する。
int型、float型 (数値)str型 (文字列)bool型 (True、False)NoneType型 (None)- …
type関数を使用してデータ型を確認することができる。int,float,str,bool関数を使用して、データ型を変換することができる。