Jupyter Notebook で例外が発生した際に通知を行う方法
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みなさんは、 Jupyter Notebook で機械学習モデルの訓練等の長時間かかるコードを実行している際に、
いつの間にかエラーが発生して止まってしまっていた、ということはありませんか?
今回は、そのような例外(エラー)が発生した際に Slack や Discord に自動で通知を行う方法を紹介します。
Note
今回の方法は Google Colaboratory でも同様に動作します。
通知用の関数を作成する
初めに、通知を行うための関数を用意しましょう。
Slack や Discord であれば以下のような関数で通知を行えます。
Info
いずれも Webhook URL を使用しますが、取得方法については、
「Slack Webhook URL 取得」等で検索すると多くの紹介記事があるので今回は割愛します。
「Slack Webhook URL 取得」等で検索すると多くの紹介記事があるので今回は割愛します。
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Slack用通知スクリプト
import requests def slack_notify(message, webhook_url): """Slack通知を行う関数.""" requests.post(webhook_url, json={"text": message})
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Discord用通知スクリプト
import requests def discord_notify(message, webhook_url): """Discord通知を行う関数.""" requests.post(webhook_url, json={"content": message})
特定のセルで例外(エラー)が発生した際にスクリプトを実行する
特定のセルで例外が発生した場合に通知を行う方法は簡単で、以下のようにtry
構文を用いて実現できます。
try:
<実行する内容>
except Exception:
slack_notify("ERROR: 例外が発生しました。", "<WEBHOOK URL>")
任意のセルで例外(エラー)が発生した際にスクリプトを実行する
特定のセルではなく、全てのセルで例外が発生した場合に通知したい場合、以下の方法で実現できます。
set_custom_exc という関数を使用すると、例外時の処理を追加できます。
以下のコードは stackoverflowの回答 を参考に作成しています(ほぼ同じです)。
from IPython import get_ipython
from IPython.core.ultratb import AutoFormattedTB
def jupyter_preprocess():
"""Jupyter Notebook の最初に実行する関数."""
# ref. https://stackoverflow.com/a/40135960
itb = AutoFormattedTB(mode='Plain', tb_offset=1)
def custom_exc(shell, etype, evalue, tb, tb_offset=None):
shell.showtraceback((etype, evalue, tb), tb_offset=tb_offset)
stb = itb.structured_traceback(etype, evalue, tb)
sstb = itb.stb2text(stb)
# ここに例外発生時に実行するコードを書く
slack_notify("ERROR: 例外が発生しました。", "<WEBHOOK URL>")
return sstb
get_ipython().set_custom_exc((Exception,), custom_exc)
Info
実際に使用する際は、Webhook URLをコードにベタ書きはせず、
環境変数等に入れて読み込む仕様にするのがセキュリティ上良いです。
環境変数等に入れて読み込む仕様にするのがセキュリティ上良いです。
このように定義した jupyter_preprocess
を最初に実行しておくことで、例外(エラー)発生時に通知が飛ぶようになります。
またコードを見て分かる通り、サーバシャットダウンを行う等の通知以外の処理も行うことができます。